フランキーの母が亡くなり、父は彼女ときょうだいたちをシカゴの孤児院に置いていったが、それはあくまで一時的なことのはずだったーー彼が立ち直り、ふたたび子どもたちを養うようになるまでの間のことだ。だからフランキーは心の準備ができていなかった。週末の訪問にやってきた父が新しい女性を腕に抱き、ポケットには州外へのチケットを入れている、そんな日が来るなんて。
いまや、フランキーと妹のトニは、他のたくさんの孤児たちのように捨てられたのだったーー若く、望まれないふたりの女性。生き延びるためなら何でもする。
大恐慌の残り火が第二次世界大戦という炎となって燃え盛り、不正義、貧困、死という影が白昼堂々通りを歩く中、こなごなになったアメリカの廃墟の中で、つかんで離さない価値のあるものを見つけられるかどうかはフランキーにかかっているーー毎日、毎分、苦しんで作り上げた人生で満足かどうか自分に問いかけているフランキーに。
著者ローラ・ルビーはマイケル・L・プリンツ賞を受賞し、全米図書賞のヤングアダルト部門で最終候補にもなった"Bone Gap"が大きな話題を呼んだ作家である。とても残念なことに”Bone Gap”も、本書も、他の著作も翻訳されていない。歴史改変ものの児童書ファンタジーシリーズ”York”も面白そうなので、ぜひ翻訳が出てほしい作家である。
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Thirteen Doorways, Wolves Behind Them Allwww.harpercollins.com
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