夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品Fear Streetシリーズより”The Confession”

 今回ご紹介するのは、ご長寿YAホラーシリーズ"Fear Street"の一冊”The Confession”。

 

 クラスメイトのアルが死んだ時、ジュリーとその友人たちは、心が砕けてしまったとはいえない。アルには我慢ならなかったし、ならずその死を願いさえしたからだ。しかし他の皆が何を疑おうと、ジュリーは友人たちのことを知っているし、そのうちの誰ひとりとして、みんなで嫌っていたアルに何かしたはずはない。彼女の友だちは人殺しではないのだから。
 しかし、やがてそのうちの一人が、友人グループに告白をする。

 酷いショックだったが、ジュリーも他の面々も、自分たちのグループの一員に敵意を示したりはしないだろう――つまるところ、アルは酷い奴だったのだから。彼らは殺人者の秘密を守るという協定を結ぶ。一回限りのことに決まっているのだし…そうでしょう?

 

 あらすじを見る限り、グループの誰が殺人を告白したのかは隠したまま話が進むのだろうか。面白そう。

 

 ”Fear Street"シリーズは、YAや児童向けのホラーを数多く発表しているベストセラー作家、 R. L. スタインによって、なんと1989年から書き継がれているシリーズ。シェイディサイドという町を舞台に、若者たちが恐ろしい事件に巻き込まれていく。これまでに刊行された本は100冊以上。残念ながら日本語訳はないようだが、シリーズを原作に制作された映画はNetflixで視聴することができる。2021年に配信が開始された三部作『フィアー・ストリート Part 1:1994』『フィアー・ストリート Part 2:1978』『フィアー・ストリート Part 3:1666』の好評を受けて制作された『フィアー・ストリート プロムクイーン』の配信が2025年5月に始まったばかり。三部作では高校生たちが過去に起源を持つ呪いから逃れるようと奮闘し、『プロムクイーン』ではプロム・パーティーの夜に謎の人物によって高校生たちが次々と殺されていく。いずれもホラー好きにはおすすめである。

 

www.simonandschuster.com