夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品”The Final Strife”

今回ご紹介するのは、アフリカやアラビアの神話にルーツをもつファンタジー三部作の第一作、”The Final Strife”。

 

赤は精鋭たち、魔法と支配の血。

青は貧しい者たち、働く者、反逆者たちの血。

透明は奴隷たち、打ちひしがれた者、見えない者たちの血。

 

Sylahは反逆者たちの中で育つことを夢見ている。赤い血を持つ支配階級の独裁から帝国を解放する反乱の火蓋を切るだろうと言われていたから。反乱の火花はしかし、家族が目の前で殺されるのを見た日に潰えてしまった。

 

Anoorはお前は何者でもない、取るに足りない、失望の種だと言われてきた。たった一人意味を持つ人物、彼女の母親にして帝国で最も力を持つ支配者である人に。しかしSylahとAnoorが出会う時、王国と、そしてふたりの心を焼き尽くしかねない炎が燃え上がる。

 

Hassaは上の階級の者たちの目に映らずに世を渡っている。だから彼女は見えない存在であることの意味を知っている。しかし見えない存在であることにも利点はある。見えない存在であれば、最も危険な秘密を隠すことができる。反乱に火をつけかねない秘密を。そして彼女がSylahとAnoorに加わる時、砂粒は嵐となるだろう。

帝国が新たな指導者たちを見つけるための戦闘と技術の審判を始める時、舞台は整う。血が流れ、権力は移り、都市は燃えるだろう。

 

血の色によって人々を分断する帝国に立ち向かう三人の女性の物語で、第二作”The Battle Drum”、第三作”The Ending Fire”と続く。

 

出版社のページはこちら↓

www.penguinrandomhouse.com