夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品”Hello Beautiful”

今回ご紹介するのは、アン・ナポリターノの”Hello Beautiful”

 ウィリアム・ウォーターズは悲劇によって沈黙した家で育った。両親は彼を見ることにも耐えられなかった。ましてや愛することなんてできなかった――だから、大学に入った年に活発で野心的なジュリア・パダヴァーノに出会った時、まるで世界に光が灯されたようだった。ジュリアには彼女の家族がついてくる。三人の妹たちと離れていられない仲だからだ。シルヴィーは夢見る人、本を読んでいる時が一番幸せ。セシリアは自由な精神を持つアーティスト。エメラインは辛抱強く彼女たち全員の面倒を見ている。パダヴァーノ一家と一緒にいて、ウィリアムは今まで知らなかった満ち足りた気持ちを経験する。彼女たちの家にいると、一秒一秒が愛すべきカオスだ。

 しかしウィリアムの過去の暗闇が浮かび上がり、ジュリアが注意深く計画した二人の未来のための計画だけでなく、姉妹のお互いへのゆるぎない献身までも危険に晒すことになる。結果として生じた破滅的な家族内の不和は、彼女らの人生を何世代にもわたって変えてしまう。一度は彼女らを根こそぎにした忠誠心は、それが最も大事な時に、彼女らをふたたび集結させるほどに強いだろうか?

 

オルコットの『若草物語』のオマージュである本書は、オプラ・ウィンフリーのブッククラブや、各誌のベストブックに選出されている。

アン・ナポリターノの著作は、日本では2022年に『エドワードへの手紙』が桑原洋子 訳で刊行されている。こちらは旅客機墜落事故の唯一の生存者である少年の成長を描く物語。

 

出版社のページはこちら↓

www.randomhousebooks.com

エドワードへの手紙』

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