夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品第二十五回は"Salt Houses"(著者:Hala Alyan、出版社: Harper)

 娘Aliaの婚礼の日、Salmaはカップに残ったコーヒーの粉の痕で彼女の未来を読む。Aliaとその子どもたちが不安定な人生を送るさまがSalmaには見える。旅と幸運も。その日彼女は自らの予知を自分の胸だけにとどめておくことを選ぶが、1967年の第三次中東戦争の結果、一家が住み慣れた土地を追い出された時、それらの予知はみな現実のものとなるのだった。
 詩的で悲痛な“Salt Houses”はあるパレスチナの一族を三世代にわたって追い、あらゆる真実の中でも最も衝撃的なものに直面せよと請う。あなたは、二度と故郷に帰ることはできない。

こちらのAmazonのページからは著者インタビューを読むことができる。それによると、はじめは1967年以前の若い男性を主人公にした短編小説を書くつもりだったが、書いているうちにだんだん彼の姉妹や母親により興味が湧いてきたとのこと。

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著者Hala Alyanは臨床心理学者及びニューヨーク大学教授でもあり、詩人としても高い評価を受けている。

 

出版社ページはこちら。

Salt Houseswww.harpercollins.com