夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品~全米図書賞候補作編③~

全米図書賞フィクション部門ファイナリストに入った作品を紹介するシリーズその3です。

その1,その2はこちら↓

 

saganbook.com

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今回ご紹介するのは、’Pemi Agudaの”Ghostroots”。

"Manifest"では、ある女性が、娘の顔に自分を虐待した母親の幽霊を見る。そのすぐ後、娘はよこしまで破壊的な衝動に襲われる。“Breastmilk”では、妻が夫の不貞をゆるす。数か月後、生まれたばかりの赤ん坊のための母乳が出ず、彼女は母のフェミニストとしての価値観を支持することができなかったと自分を責め、自分に母親になる資格があるのだろうかと疑いを持つ。“Things Boys Do”では、三人の父親が、幼児の息子たちに普通ではない、ぞっとするようなところがあることに気づく。人生が突如として粉々になるにつれ、困難を引き起こしているのは息子なのではと彼らは恐れるようになる。“24, Alhaji Williams Street”では、ティーンエイジャーの少年が彼の住む通りで少年たちを死に追いやる不思議な病気の影の中で暮らしている。

 ナイジェリアのラゴスを舞台に描く十二の短編を収めた短編集。著者の'Pemi Agudaはラゴス出身で現在はフィラデルフィア在住。本書に収録の“Breastmilk”でO.ヘンリー賞を受賞している。

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