海外のホラー映画の予告編を追いかけていると、「しばし待つ」ことを覚える。「テリファー」級のヒット作でもない限り、たいてい日本公開には時間がかかるからだ。そして「しばし待」ってから、ふと思い出すことがある。あの映画、予告編を観てからもう二年…
さて、いざふたたび会場へ。あたりまえだがたくさんのブースが並んでいる。そしてたくさんの人たちがそれを見ている。女性が多いようだ。そして若者も。これがみんな、多かれ少なかれ韓国文学に興味のある人なのか。すごい熱気だ。みんな本を抱えている。し…
朝八時を少し過ぎたころだったろうか。私は京都駅にいた。九時一分発の新幹線に乗るためである。新幹線の中で食べるつもりの朝ごはんをゆっくりみつくろって、それでも時間が余るだろうからちょっと早く出る便に予約を変更しようかな、などと思っていた。 予…
全米図書賞のフィクション部門の候補作はすべて紹介した。今回ご紹介するのはYA部門の” Kareem Between”。 七年生が始まり、Kareemは既にへまをした。 親友は引っ越し、フットボールの入部テストでしくじり、ルーツのために新入生ー恥ずかしいくらいなまって…
ジェレミー・ドロンフィールドがノンフィクションを書いた。 その知らせを最初に聞いた時、自分の聞いたことが理解できなかった。私にとってジェレミー・ドロンフィールドという作家は、『飛蝗の農場』という、異様な迫力を持った怪作にして傑作の作者であり…
荒野で一人農場を営むキャロルのもとに、謎めいた男が現れて一夜の宿を乞う。彼にけがを負わせてしまったキャロルは、回復するまで男を農場に滞在させることにする。スティーヴンという名前らしいと判明するものの、自分の過去を思い出せないという男。キャ…
全米図書賞フィクション部門ファイナリストに入った作品を紹介するシリーズその4です。 その1からその3はこちら↓ saganbook.com saganbook.com saganbook.com また、過去に投稿した、候補作の一つ”Martyr!”の紹介記事はこちら↓ saganbook.com 今回ご紹介する…