夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品~国際ブッカー賞候補作編⑦~

国際ブッカー賞候補作の紹介、その七です。

今回はペルー出身で現在はマドリードに拠点を置いているGabriela Wienerの作品、”Undiscovered”。

 

パリの民俗博物館でGabriela Wienerは、自身の受け継いだふつうではない遺産に直面していた。彼女が見ているのはアメリカ先住民の工芸品、ヨーロッパ系の植民者たちによって略奪された品だ。ガラス越しにそれらを見つめていて、彼女は自分の顔に似ている先住民の顔の彫刻を目にするーしかしそれらを略奪したのは彼女の高祖父、オーストリアの植民者で探検家のCharles Wienerなのだ。

父の死後、Gabrielaは父方の血筋から受け継いだあらゆるものについて調べ始める。残忍なレイシズムの痕跡やCharlesによる盗み、彼女の父親の不義の発覚まで、彼女は見捨てられること、嫉妬、植民地主義の暴力の遺産をたどりながら、自身の欲望、愛、人種との葛藤に対する考え方を再構築していく。こうした個人の、また歴史の傷口からの息抜きを求めて、Gabrielaは自由を制限しまたその可能性を示す源としての身体と欲望に向き合う。

個人的、歴史的、そして架空の文章を混合し、”Undiscovered”は父祖と略奪の古い物語の向こうに自らのアイデンティティを求めることについて語る。破壊的で、親密で、猛烈に不遜に、非植民地化を力強く呼びかけている。

 

「俺の歯の話」のバレリア・ルイセリと「口のなかの小鳥たち 」のサマンタ・シュウェブリンという、南米出身の作家たちがコメントを寄せている。

 

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国際ブッカー賞候補作の紹介①~⑥はこちら。

 

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