夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品〜国際ブッカー賞候補作編⑤〜

国際ブッカー賞候補作の紹介、その五です。今回はドイツの作家ジェニー・エルペンベックの"Kairos"。

 

ベルリン、1986711日。ふたりは偶然バスで出逢った。彼女は若き学生、彼は年上で既婚者。共有する音楽と芸術への愛に煽られ、守らなければならない秘密に高められ、ふたりは急激に強く惹かれ合う。しかし彼女が一晩道を踏み外した時、彼は彼女を許すことができず、危うい亀裂がふたりの間に口を開き、残酷さ、罰、力の行使につながる余地が生まれる。そしてふたりの周りで世界もまた変わりつつある。GDRは崩壊し始め、かつて確かだと思われていたこと、忠実に守ってきたあらゆることもまた崩壊しようとしている。得るものが大きければ失うものもまた大きい新たな時代を誘いながら。

 

著者ジェニー・エルペンベックは最近では「行く、行った、行ってしまった」が邦訳されています。

https://www.e-hon.ne.jp/bec/SP/SA/Detail?refShinCode=0100000000000034227999&Action_id=121&Sza_id=C0

 

 

出版社ページはこちら↓

https://granta.com/products/kairos/