夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品~全米図書賞候補作⑤~

 全米図書賞のフィクション部門の候補作はすべて紹介した。今回ご紹介するのはYA部門の” Kareem Between”。

 

七年生が始まり、Kareemは既にへまをした。

 親友は引っ越し、フットボールの入部テストでしくじり、ルーツのために新入生ー恥ずかしいくらいなまってるシリア難民ーに学校を案内することを強制された。中学校生活なんてもうおしまいだと思ったその時、できるQBがKareemにもう一度入部テストを受けさせてくれると約束する。落とし穴がひとつ:そのチャンスをつかむため、Kareemは間違っているとわかっていることをしなければならない。

 そして、不意打ちのブリッツのように、Kareemの母が家族を助けるためシリアに帰国するが、戻って来られなくなる。Kareemが学校と家庭のファウルに対してペナルティフラッグを投げることができるなら、判定は不必要な暴力行為だろう。

 Kareemは挟まれている。国と国の間に。友だちと友だちの間、フットボールの、親と親の間に――そして正しいことと間違ったことの間に。向上し、自信を見つけ出し、中間のどこかにある美しさと希望のかじ取りをできるかどうかは、彼次第だ。

 

 著者のShifa Saltagi Safadiは子どもの時にシリアからアメリカに移住、現在もアメリカに住んでいる。本書は詩の形式で書かれている。

 

全米図書賞候補作編①~④はこちら↓

 

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