これから未邦訳の気になる作品を週一回語っていこうと思う。
第一回は” Las malas mujeres” (作:Marilar Aleixandre、出版社:Xordica)。
1863年、スペインのコルーニャ。女子刑務所に収監されているのは、子どもたちに与えようとパンを盗んだ者、これ以上子どもを養えないからと堕胎した者、正当防衛で人を殺した者…刑務所を訪問するConcepción Arenal Ponte、Juana María de la Vega、Emilia Pardo Bazánら実在した世界初のフェミニストたちと、収監された名もなき女性たちの物語。虚実を織り交ぜ詩的な筆致で描かれたこの本を書いたのはMarilar Aleixandre。日本で「スペイン語」というと、だいたいにおいて多くのスペイン人の母語であるカスティーリャ語をさすが、Marilar Aleixandreは文学作品の執筆にガリシア語を使っている。本書もまずガリシア語版”As malas mulleres”が出版された後でカスティーリャ語版が出版されたらしい。
タイトルの意味は「悪い女たち」。
Marilar Aleixandreは1947年生まれ、生物学の学位を持ち、フランコ体制への抵抗運動にも関わっていたとのこと。邦訳作品はまだないようだ。
出版社の作品ページはこちら↓
スペインにおける各言語の使われ方はこんな感じ↓
https://adelante.jp/noticias/aprender/idioma-oficial-de-espana/