夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品第十二回”The Christmas Guest”(著者:Peter Swanson,出版社:William Morrow)

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Ashley Smithはアートを学ぶアメリカの学生で、大学三年目をロンドンで過ごしている。クリスマスは一人で過ごすつもりだったが、最後の最後で同期のEmma Chapmanから Chapman家の郊外にある屋敷、Starvewood Hallに招待される。マツの枝で飾られ、クリスマスの週を過ごすための客が詰め込まれたコッツウォルドにあるそのマナーハウスは、Ashleyの夢が叶ったかのような場所だった。居心地よく、火の灯った屋敷に大勢の家族、Clevemoorの魅力的な村、そしてとっつきにくいハンサムなEmmaのきょうだいAdamに、彼女は魅了される。

しかしAdamは最近村の少女が惨たらしく殺された事件で地元警察の取り調べを受けており、Starvewood Hallと地元のパブをつなぐ森の中の道には不思議なよそ者が出没する。Ashleyはどんな物語に足を踏み入れてしまったのだろう。大恋愛の物語?ゴシックもの?あるいは想像だにしなかった不吉で恐ろしい何かに迷い込んでしまったのだろうか?

三十年以上経ってから、その恐ろしい一週間の出来事が、当時の日記と共に振り返られる。1989年に英国の小さな村で始まったことが、たくさんのクリスマスを経て、現代のニューヨークでゴーストストーリーめいた結末を迎えるのだった。

 

「そしてミランダを殺す」「だからダスティンは死んだ」などで日本でも人気を博すピーター・スワンソンが2023年に発表予定の新作。112ページの中編。

 

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The Christmas Guest – HarperCollins