夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品 第五回 ” Kentukis”(著:Samanta Schweblin、出版社:Penguin Random House)

Kentukis、彼らはマスコットではない。幽霊でも、ロボットでもない。実在する人々だ――しかし問題は、ベルリンに住む誰かがシドニーにある他人のリビングを悠々歩けるということ、バンコクに住む誰かがブエノスアイレスにいるあなたの子どもたちと一緒に朝食をとっているということ。そして彼らには、名前がないのだ。

「口のなかの小鳥たち」「七つのからっぽな家」の邦訳があるアルゼンチンの作家サマンタ・シュウェブリンによる二作目の長編小説。“Little Eyes”というタイトルで英訳も出版され、二〇二〇年ブッカー国際賞にノミネートされている。ちなみにこの年の受賞作は、今年翻訳が出た「不快な夕闇」(マリーケ・ルカス・ライネフェルト著、 國森由美子訳)だった。
 シュウェブリンはもっと翻訳が出てほしい作家である。

 

出版社の作品ページはこちら↓

www.penguinrandomhouse.com

 

過去記事を1つ。こちらもスペイン語で書かれた小説です。

 

arimbaud.hatenablog.com