夜になるまえに

本の話をするところ。

気になる未邦訳作品第三十回は“A Place for Us”(著者:Fatima Farheen Mirza、出版社:SJP for Hogarth)

インド式結婚式が家族をふたたび集結させようという時、親であるRafiqLayla子どもたちの選択をよくよく考えなければならない。Hadia。頑固な一番年上の娘で、伝統ではなく愛による結婚をした。Hudaは真ん中の子で、姉の足跡をたどろうとしている。そして最後に、疎遠になってしまった息子Amarがいる。花嫁の弟として、三年ぶりに家族の元に戻ってくるのだ。どんな秘密、どんな裏切りが、この固く結びついた家族をばらばらにしてしまったのか?Amarは自分を最もよく知り、最も深く愛してくれる人たちの元へ帰る術を見出せるのか?

 

“A Place for Us”はこの家族の始まりへと私たちを連れていく。彼らを結びつけた絆から、彼らを引き離した違いまで。RafiqLayla自身のインドからアメリカへの到着、二人の子どもたちが--それぞれのやり方で--二つの文化の狭間を歩み、自分の居場所や帰り道を探した時期まで、家族の生活の全ての喜び、全ての苦闘がここにある。

 

Sex and the City」などで有名な俳優サラ・ジェシカ・パーカーがたちあげたSJP for Hogarthというレーベルから出版された一冊。サラ・ジェシカ・パーカーは本好きで有名で、2022年にはSJP Litという別のレーベルも立ち上げている。

 

著者のFatima Farheen Mirzaは自身もインド系の両親の元にアメリカで生まれた。夫は俳優・ラッパーのリズ・アーメッド

 

出版社のページはこちら。

https://www.sjpforhogarth.com/books/