Nidalは数十年に及ぶ落ち着かない亡命生活ののちに、ナーブルスの家族の家に戻ってくる。そこは1948年のナクバによって一家が世界中に散らばってしまう前、祖母と共に暮らした場所だった。民衆による抵抗運動が始まった時、彼女は若く、流血と苦闘の果てに、自由の闘士Rabieと恋に落ちた。それは初めての、そして唯一の真実の恋だった――彼と、彼の表すすべてが。若く、春の季節のパレスチナ、丘にいる抵抗の戦士たち、家と土地という形を持った国。
長い歳月が過ぎて、Nidal とRabieは出会い、RabieはNidalに彼女のおじであるAminの回想録を読むよう勧める。詳しく記された自分の家族と国の過去に没頭する彼女は、不在の母がパレスチナの指導者Abdel-Qader al-Husseiniの看護師であり愛人であったことを知る。
Abdel-Qader al-Husseiniは実在の人物で、1948年、戦闘により死亡している。
こちらから読めるインタビューによると、本書は三部作の二作目とのこと。
ナクバについて、こちらの記事(英語)が簡潔にまとまっていてわかりやすい。
出版社のHPはこちら。
1948年の出来事のせいで家と息子を失った夫婦が描かれる「ハイファに戻って」はぜひ読んでいただきたい。
こちらもパレスチナを描いた小説である。